そこで今回は、アンモナイトと同じ頭足類の、食卓にもよく上がる「ホタルイカ」を少し解剖して、わかりやすく解説したいと思います。少し、おどろおどろしい、不気味な画像が続きますが、がまんして読み進めて下さい。
まず、茹であがったホタルイカを用意するのですが、その１０本足の真ん中、付け根には、口のような部分が観察できます。(画像右)おそらく通常ホタルイカを食べる時にここまで確認して食べる方は、かなり少ないかと思います。

口球から見える顎器

その口の部分を取り出すと、イソギンチャクのようなヒダヒダが付いた物体が出ていきます。この先に鋭く尖った黒いクチバシのような部分が観察できますが、これが、顎器です。この顎器を取り出し、筋肉部分を取り去ると、やっと隠れていた顎器の部分のみが顔を見せます。この部分が化石として保存されているのが、一番上の写真、ドイツの標本なのです。
アンモナイトはこのような顎器（※イカの顎器とは異なります）を使って、固い生物も噛み砕いて食べていたのです。
これでなんとなくアンモナイトの食生活までもご想像いただけましたでしょうか？
ホタルイカでは、顎器が小さいので、通常のイカの顎器（カラストンビと呼ばれる部分）も画像を下にを載せておきましたので、参考にしていただければと思います。