当研究所にて、切断、磨き加工から最終商品まで作られているフリーフォームのアンモライトペンダントトップは今年も高い評価をいただきました。アンモライトの光彩の具合でどの部分をどのようにカットするかでそのアンモライト原石破片が生き生きとしてくるまさに感性プロダクト。今後も様々なユニークなフォルムを作っていく予定ですので愉しみにしていただければと思います。

今回当研究所の目玉は、何と言っても発掘時の母岩（化石化の過程で埋まった周りの岩石）がそのまま付いているアンモライト原石標本。まさにそこに埋まっていた状況を指し示す殻の遊色効果が両面（ポジティブ側＆ネガティブ側）に観察できる。
今まで母岩にアンモライト原石が埋まった標本はありましたが、その原石が取り外し可能な状態のものは流通しておりませんでした。周りの部分を壊さずにアンモライト原石完全体の採取は難しいからです。

このような発掘時の母岩付きのリアルな姿こそ、本来のアンモナイト化石のあるべき姿といえるでしょう。勿論アンモナイト化石だけを掘り出し、綺麗に磨きをかけて美しく飾るのもそれなりに趣があり観賞用としては自分も好きではあるが、すべての地域のアンモナイト化石でこのような状態のものが流通することはさらに地学の知識を深めていく手助けになるに違いなかろう。